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日和っ子倶楽部制作のゲームについて紹介するブログ。
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スペシャル駄話『名探偵荒馬宗介』最終回!!
どうも、予告通りの更新でございます。
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無題
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さて『名探偵荒馬宗介』、いよいよ最終回です。
(お読みになっていない方は、前回、前々回からどうぞ→http://hiyokkokurabu.blog135.fc2.com/blog-entry-80.htmlhttp://hiyokkokurabu.blog135.fc2.com/blog-entry-81.html
ごく簡単にまとめておきますと、前々回で『荒馬宗介』は「青年」がまだ輝いていたころの作品であると、前回ではしかし本作の真の主役はシュールギャグを演じる「オヤジ」たちではないかと申し上げました。
しかし本作にはもう一つ、忘れ難い「女性」という要素が絡んできます。
『マガーク探偵団』のワンダもそうですが、山口太一先生の描く女性たちは(宗介と同じく)クールで妙な色気を感じさせるのです。
いえ、実際のところ女性が本筋に絡むお話というのはほとんどないのですが……。

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■ブスのケメ子と結婚させたい下宿のおばさんのせいで、かえってフラグが……とこうしたシーンもアダルトに見えたものです。


ごく初期において、宗介と若い女性編集者の微妙な関係が描かれます。
仕事仲間以上のものではないけれども、どこかフラグめいたものを感じさせる。上のお茶のシークエンスも、今でいうラッキースケベ的なものです。
もっとも宗介のキャラがクールなせいで、その距離感は今一掴めないのですが、この女性は三話で吉岡邦子という名前が明らかになると同時に(何故かこの人だけ駄洒落ネーミングじゃない……)、事件の容疑者となったところを宗介に救われます。
が! この後、しばしのお休み(未登場回)を経て、六話ではいきなりこの邦子さん、婚約者を伴って現れ、それを知った宗介が泣き崩れます!
宗介自身の邦子さんへの感情自体、ほとんど描かれてもいなかったのに、いきなり婚約者が現れ、いきなり失恋です。
以降、この邦子さんは漫画から姿を消してしまいます。この回は同時に金太郎君のガールフレンド桃子タンも初登場しており、ある意味ではヒロイン交代回と言えなくもありません。
その後は数回を経て、何の説明もなくまた別な若い女性編集者が登場して、「事件に首を突っ込んでいないで早く漫画を描いて」とのルーティーンが繰り返されることに。

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■新編集者。髪型を変えた同一人物という可能性もないではないですが……。

しかしこの編集者は名前も分からず、宗介との関係性も分からず、そのままフェードアウト。また恐らく別と思われる編集者が登場します。
年度の違うバージョンでは何だか幽霊みたいな顔の女性編集者が「○○美人編集者」といった肩書(○○には忘れちゃったけど名前が入ります)と共に登場していたこともありました。この時は「美人編集者」という言い回しをやけに何度も繰り返していた記憶があり、ひょっとして実在の担当者を登場させたのでは……いや、それを言うなら元々、上の邦子編集者もその後釜も実在の編集者で、山口センセが毎回毎回、本人をモデルに漫画を描いていたのでは……という気もしてしまいます。

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■さらに数回後の編集者。これは上と同一人物……?

作品中期以降は、一度中年男性の編集者に絞られている姿が描かれたのを最後に、編集者(漫画家としての姿)は描かれなくなります。
下宿のおじさんおばさんなども描かれなくなり、ケメ子も登場しなくなります。これは宗介の「青年」としての私生活が描かれなくなったということでもありますね。
そもそも、後期はまた前回書いたように宗介自身の出番も少しずつ減っていき、作品世界自体が変質していきます。
しかし最終回、いきなり登場するのが須越狂子さん。
驚木警部の姪っ子(?)なのですが、クールな女性揃いの本作の中で「何者かに部屋を覗かれ、錯乱している」という設定で登場します。

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■学研の作品で、この描写はかなり際どい?(NGワード:『まいっちんぐマチコ先生』)

え~と、最終回のネタバレまでしてしまっていいのか分かりませんが……(知りたくない方はここで読むのを止めて、是非kindle版を買ってください!!)実は上の事件は狂言で(またかよ!)、実は荒馬との結婚が目的であったというのがオチ。最初っから言わば主人公の嫁として準備されたキャラクターに、何とも言えずエロスを感じたものです。考えると、それが最終回(怪盗も登場しないのに!)というのも象徴的。
つまり本作は最初から宗介の女性関係が語られ、そして最後の最後にその結婚が暗示され、宗介の「青年期」の終わりを描き、終了した作品だと言えるのです。
その意味で、女性編集者が次々変わっていくのも宗介の女性遍歴、嫁捜しといったムードがなきにしもあらずです。
更に言えば、荒馬宗介自身が自分をモデルにした『荒馬宗介』という漫画を描いている、完全に作者である山口センセの分身。ちょっと何か、センセの実生活がどうだったのか気になるところではありますが、まあ、それはゲスの勘繰りというヤツかも知れません。

……さて、『荒馬宗介』特集、いかがだったでしょうか。
続刊が出ればまた、ちょっとご紹介したいところではありますが、その前に何とかゲームについての進展をお伝えできれば……と思いつつ、今回はこんなところで。
スペシャル駄話『名探偵荒馬宗介』第二回
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さて、前回に引き続き、『名探偵荒馬宗介』についてご紹介していきましょう。
(お読みになっていない方は、前回からどうぞ→http://hiyokkokurabu.blog135.fc2.com/blog-entry-80.html
今回は肝心の推理要素について。
本作の印象を、ぼくは前回、大変アダルトに感じたと書きましたが、実は第一話(今回の復刻版でも第一話として扱われた、1978年四月号掲載分)の推理がめちゃくちゃに難しく、そこもアダルトであるとの印象を持つのに一役買っていました。
何しろ今回の再読ですら、正直わけが分からなかったほど。時刻表トリックならぬ路線図トリックとでも称するべきもので、今から思うと著者の趣味(旅行とかが好きなのかなと思わせる描写が随所に登場します)が生かされていたのかな、という気がします。

ところが、これ以降はそれほどでもなくなります。非道いのが二話目で、敵が旅行中の宗介を変装して張り込むが、温泉で(変装前と)同じタオルを使っていたことから正体がばれ、お縄……って、本当にただそれだけのお話。
いや、それより問題は変装に気づいた宗介がこの男に殴りかかるのですが、この時点では相手は「単に変装している人」だぞ! のくせ、最後にこの男、刑務所に入っているし。
一応、その男は怪盗の手下であり、宗介の原稿を盗もうとしていたのですが、(宗介はそんなことは分かっていなかったはずだし)あくまで未遂であり、そんなことでムショにぶち込まれるかなあ。まあ、余罪があったと考えればいいんでしょうが。
いえ、問題はそもそも、宗介の原稿が狙われた理由。
それは宗介がライバルの怪盗・矢名完次をモデルにして、笑いものにした漫画を描いていたから。ブチ切れた矢名が子分に原稿を盗ませようと宗介をつけさせて……というのが、話の大筋なのです。
おい荒馬宗介、お前の方こそ名誉棄損だろう。『石に泳ぐ魚』事件を知らないのか!?

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■この人、この時点では単に「変装してるヘンな人」です。

それ以降もとにかくお話のオチとして、「被害者本人の狂言」「共犯者がいた」というものが多すぎる感があります。一応、クイズライター的な人がブレーンになっているのですけどねえ。
また、推理そのものがそうしたクイズ的というか、「犯人の差し出した暗号文を解く」という(いささか安直な)パターンが多すぎです。
逆に上のお話でも変装の方法が妙にリアルに描かれており、そうした探偵もの的ディティールや、メインではなくちょっとしたサブの謎解きなどが随所にちりばめられており、そこは著者のサービス精神が感じられます。

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■怪盗矢名完治を追跡する金太郎君と桃子ちゃん。
ぼくならこのルックスのオヤジを尾行する度胸、ありません。


そうそう、上にも書いたように、荒馬宗介には矢名完次といった敵怪盗も設定されておりました。
こうした、ことに子供向けの探偵ものといえば怪盗こそが作品の華。『カゲマン』でもカゲマン、シャドーマンを差し置いて19面相こそが一番人気であったといいます。
ところが――どうしたことか、怪盗は思ったほどには前面に出てきません。上にも「狂言」と書きましたが、怪盗の名を騙った一般人の犯行、というパターンが異常に目立つのです。中には別に矢名完次本人で別にいいと思えるのに、最後の最後で一般人の変装というオチをつけたのもありました。
また、そもそも(やはり当初のトリックが難しいとの声が多かったからでしょうが)中期以降は怪盗のほとんど無意味な珍奇なだけの愉快犯的犯行、というパターンが目立ち、これもどうかと思いました。

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■切手を盗むため、刑事を眠らせるために出てきたのですが……何故にこの格好?
しかし「福水」って何? 妙に飲んでみたかった思い出。


さて、年度が『四年の学習』から『五年の学習』に移ると、矢名は特に決着の描かれることもないままに姿を消し、いきなり九盗太郎(いちじくとうたろう)という怪盗が登場します。

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■「一字で九だからいちじくと読む」というのは作者のお気に入りのネタなのか、別な漫画では同名の少年キャラが登場したこともあります。

しかし、まあ、やることは別段変わりなし。世界的大怪盗のクセに的屋のオヤジみたいな顔をしている矢名に比べると、「スーパーマンみたいな格好をした、単なる子供向け漫画の怪盗」であり、面白味はありません(矢名はアロハなどを着ていることが多いのですが、イメージとして宗介に語りかける(つまり現実の矢名ではない)シーンでのみスーパーマン的スタイルで現れるという、妙なこだわりが見られます)。
また、『五年の学習』では一時期、変人科学者の只野天災がセミレギュラーとして活躍、『六年の学習』になると「その回だけのゲストキャラである妙なオヤジが一コマ目から登場し、主役的に活躍する」というパターンが増えてきました。
こうした、「漫画家が作品世界に飽きてしまい、気づくと延々別の話を描いている、主人公たちはちらっと顔見せするだけになってしまう」といった展開、90年代初期辺りまではたまに見たパターンなのですが、初志を貫徹できないのはどうかと感じ、当時はあまり好印象がなかったのですが(……って、そんなことを考えていたんだから、嫌なガキだね)。
作品後期はそうした妙なオヤジが怪盗の子分、或いは変装であるとだけ説明され、怪盗の姿は一切登場しない話が続き、結局「九」との決着も、ラストまでつけられないままというアンチクライマックス。
しかし、まあ、そうした作品カラーに対する評価は置くとして、やはり読み直してみると、こうした「ヘンなオヤジ」が縦横無尽に活躍する、ナンセンス、シュールギャグこそがこの作者の持ち味であったのではないかと、つくづく思われます。
主人公側にも驚木桃太郎警部というメグレ警部役がおり、「ヘンなおじさん」キャラとして縦横無尽の活躍をしていました。

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■この人。驚木音頭は覚えている人も多いでしょう。

つまり本作は、クールな「青年」を主役に据えて探偵漫画の体裁を取りつつ、ヘンな「オヤジ」が真の主役として活躍する、シュールギャグ漫画であったのです。
さて、「青年」、「オヤジ」で基本、本作のファクターは出揃っているのですが、ぼくとしてはどういうわけか、(決してメインを張ることのなかった)本作の女性陣こそが印象に残っています。次週辺り、「荒馬宗介の華麗なる女性遍歴(?)」について語ってみましょう。

スペシャル駄話『名探偵荒馬宗介』
お久し振りでございます、みな様。
夏コミ以前に更新したかったのですが、諸事情で適わず。
まだ新情報をお届けできる域に達していないのですが、ともあれ、(どれだけいらっしゃるか分からないのですが)定期的に足を運んでくださるみなさまのため、生きていることだけは伝えておこうと今回、更新することにしました。
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さて、では今回の駄話のネタは『荒馬宗介』。
ご存知でしょうか。ある時期の『学研の学習』に連載されていた漫画作品。作者の山口太一先生は『マガーク探偵団』シリーズの挿絵を担当したことでも知られ、とある世代の人々には強烈な印象を残す作家さんです。
さて、そんな『荒馬宗介』がKindleで復刻したので早速買って読んでみました。
ン十年ぶりの再読で感じたのですが、見るに山口先生は大人向け、それもナンセンスなものをホームグラウンドとする人ではないかということ。wikiで見てみるとまさにその通りで、ある意味、推理ものは得意ジャンルではなかったのではないか……と。
まあ、感想ばかりいっていても始まりません。まずは簡単に作品のご紹介を。
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はい、これが我らが主人公、荒馬宗介です。
『カゲマン』もそうですが、素顔の分からない、どこか得体の知れなさを秘めた人物です。探偵には神秘性が必要と考えられていたのでしょうか。
カゲマンも比較的クールなキャラでしたが、この宗介もそうで、当時のぼくの印象はとにかく大人っぽい漫画、というものでした。
探偵であるが故、クールに全てを見通していないといけませんし。また、下宿先の少年、金太郎に「おじちゃん」と言われている辺りからも、キャラのアダルトさを感じさせます(今回の復刻版にはありませんでしたが、確か29歳という設定が語られたこともあります)。

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■着物の方がケメ子、もう一人が下宿のおばさん。あからさまな“ブス”が登場したのもこの時期の漫画の特徴です。

また、当初はこの下宿先のおばさんが宗介を姪の(?)ケメ子と結婚させようとするが、宗介は担当編集者(彼の本業は漫画家なのです)が好きで……といった三角関係が描かれてもおりました。

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■宗介の担当編集者。こんなシーンもあったりして、そこがまた大人っぽさを感じさせます。


見ていて感じられるのは、自由業で普段からぶらぶらしている独身男性、というものに対する憧れのようなもの。漫画家としてはいつも編集者に叱られてはいるものの、それが美人のため、どこか「ご褒美」なムードを漂わせている。知恵が回り、意外に身体能力も高く、子供にも憧れられ、女性からも愛される対象となっている「青年」というのが、まだこの時代には普通だったわけですね。もちろん、宗介に横恋慕するケメ子はものすごいブスとして描かれてはいるものの、「一応の、評価の対象」となっているところが重要なわけです。
『オバQ』では伸一兄さんのオープンリールのテープレコーダに、カメラに、ステレオに正ちゃんやオバQが憧れるシーンが度々登場します。もちろん、伸一兄さんは大人ではないものの、当時の「青年」は経済力やホビーについての知識など、が憧れられる要素を持っていました。そんな最後の時代に描かれた、「青年ヒーローが主役の少年漫画」が本作だったと言えるのです。

――というわけで、今回は作品の基本設定の紹介に留まりましたが、来週辺りまた、もうちょっと詳しい作品評をお送りしたいと思います。
どうぞ、またいらっしゃってください。
夏コミ雑感
無題

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 ――さて、少しばかり駄話を。
 ここしばらく、エロゲの現状などに対するグチを時々並べていたかと思います。
 そして(書いたかどうか忘れましたが)なろう的な小説についても、やはり似た状況にあるかと思います。
 そこにあったのは、オタク界の現状があまり望ましくないものなのではないか、という危惧でもありました。
 正直、「なろう」的なものを読んでいる人たちの層が、ぼくには見えないけれども廉価版のエロゲなどを支持している層は明らかにオタク的資質に欠ける、言ってよければDQN的感性を持つ人たちなのではないか……といったことを今まで、書いてきたように記憶しています。
 書店のラノベコーナーを眺めると、どれもこれもが異世界に転生してチートになっており、まあ、わりとどうでもいい気分になって来ます。

 正直、そんなわけでアニメにも縁遠くなり、夏コミで買った同人誌でむしろ、昨今のアニメ事情を知る、という逆転現象がぼくの中で起きております。
 しかし、とある評論同人誌(評論しか買わなくなってる辺り、もうダメなのですが)を読むと、今期(前期?)のアニメでやたらとオタクネタのハーレムラノベを原作にしたものが多いと言います。
『冴えない彼女(ヒロイン)の育て方 ♭』、『Re:CREATORS』、『月がきれい』などがオタクものであるとの話。

 前回の駄話でも、グチと共に『エロマンガ先生』について語りました。
 しかしこうなるとまた、オタクネタの巻き返しがあるのでは……との感も、なくはありません。
 少しは希望を持ってもいいのか……というのが、今回の夏コミに参加しての結論でありました。
『ニューダンガンロンパV3』
無題

お久し振りです。
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……ということで以降は広告消しの駄話です。
 しかもまた、『ダンガンロンパ』についてのグチです。
 ファンの方はご存じでしょうが今年の1月12日、ファン待望の新作『ニューダンガンロンパV3』が発表され、あちこちで悲嘆の声が巻き起こっています。
 アマゾンのレビューが荒れに荒れておりますが、目立つのは「急速に冷めた」という怒りよりは失意の声。絶望ではなく失望。
 まあ、グチと書いたようにぼくもそうしたひとりなのですが――そんなわけで、ここに簡単に感想を書き留めておこうと思った次第です。
 ネタバレなど気にせずガンガンしますので、ご了承ください。

 さて、本筋に入る前に、ちょっと気になったことなど。
 今回、発売前に一番危惧されていたのはモノクマの声ではないでしょうか。
 個人的に、TARAKOさんの演技は素晴らしいのですが、素晴らしいだけに別な個性を確立してしまい、アイデンティティそのものが大山版とは変わってしまったような感じがします。
 また、モノクマーズの父親という設定とTARAKOさんのオトコの子的なボイスはちょっとそぐわない気がしました。声優さんの問題を置くにしても、モノクマというキャラに「父親」という生々しい属性がつくこと自体、ちょっとマイナスだった気がします。

 しかし、まあ、それも些末な問題です。
 一番の問題は、チャプター5まで賛否はあれど、丁寧に作り込まれた本作が、チャプター6に至って、ちゃぶ台をひっくり返して終わってしまったこと。
 また、その設定も逃げを作っておきたかったからか、或いは作り手の間でも混乱があったからか、今一はっきりとしません(ぼく自身は作り手の間で展開についての混乱があったのではと思いますが、それについては後ほど……)。
 まず、本作の冒頭でキャラクターたちは「あまりキャラの立っていない地味な制服」で登場し、モノクマーズに「ダメだ、やり直し」と本来の(設定通りの)服装を着せられて、もう一度イントロをやり直させられます。
 そのシークエンス、またキャラクターたちのぬいぐるみが糸で吊られているなど、端々で「メタフィクション」を匂わせる描写があったため、何とはなしにオチも予想はできていました。
 また、『ダンガンロンパ』初代ではクライマックスでキャラたちが記憶喪失であったことが明かされましたが、『2』では冒頭で「あなたたちは記憶喪失です」と明かし、その上で二転三転がありました。
 となれば、本作は冒頭で「仮想世界ネタです」と明かした上での二転三転があるのでは……とプレイ前は想像していました。
 が、今回のオチはそれを超えたんだか超えてないんだかよく分からない、微妙なものとなってしまいました。
 チャプター6になって正体を現した首謀者(細かい点ですが、従来の作品では「黒幕」と呼ばれていた存在は、本作ではどういうわけか「首謀者」と呼ばれています)は「チームダンガンロンパ」のメンバーだったのです。
 そう、首謀者は「制作者自身」でした。
 この世界では『ダンガンロンパ』という人気コンテンツが長年、大ブームになっており、今回のコロシアイは実は53作目、つまり「V3」とは「53」という意味だったのです。
 首謀者はキャラクターたちに「お前たちはフィクションの中の存在だ」と明かすのですが……そこからがよく分かりません。
 実は『ダンガンロンパ』、『スーパーダンガンロンパ2』はただのゲーム、フィクションでした。しかし今回のキャラたちはコロシアイへの参加を自ら志望し、オーディションをくぐり抜けて来た存在であると語られます。その上で、記憶をリセットされ、偽の記憶を植えつけられ、キャラクターとしてコロシアイをしていた……ということらしいのです。
 つまり「フィクションはフィクションでも、本人たちの肉体だけはノンフィクション」なんですね。
 となると、この『ダンガンロンパ』という人気コンテンツは、表向きには「ただのゲームですよ」とアナウンスして、裏では応募してきた人間の記憶を消し、ガチのコロシアイをさせているのか?
 何だかよく分かりません。そこまでしている悪逆非道の組織が大っぴらに存在しているのもヘンだし、百歩譲ってその設定を受け容れるとするなら、視聴者たちはコロシアイをあくまでフィクションと思い込んで楽しんでいるわけで、「コロシアイを楽しむ視聴者たちは悪しき存在」と「チームダンガンロンパ」が批判するのは明らかにヘンです。
 また、この真実を明かされてよりは、キャラたちは自分たちをフィクションの存在であるとの前提で行動します。しかし、普通、もし自分が元の記憶を消され、偽の記憶を受けつけられた存在だと知ったら、「本来の自分はどんな人物なのか」をこそ、一番気にするのではないでしょうか。
 記憶を改変されただけの彼らを「フィクションのキャラクター」とするのはおかしいし、百歩譲って「記憶=人格」とでも解釈して彼らをフィクションとして割り切ったところで(つまり、肉体が人間のものであっても、人格そのものは完全にフィクションだという解釈をしたところで)、「では元の人物は」という疑問が残ります。
 にもかかわらず、彼らはそのことについて、全くの無関心です。

 チャプター6ではニコ動的に視聴者たちの悪罵を垂れ流し、「悪しき視聴者と、それに立ち向かうキャラクターたち」という図式で話が進みます。
 別にメタフィクションオチが悪いわけではありません。
 当初から本作のテーマは「ウソ」であるとアナウンスされており、それもまた、悪いわけではありません。
 しかし曖昧で整合性に欠けた設定と稚拙な演出のせいで、本作は結果としてヒット作を世に放った者たちの、それによって自分が縛られてしまったことへの不満と、成功者としての奢りが垂れ流されるばかりの作品となってしまいました。
 ですが、これはまだマシな方であり、企画段階では更に、悪意に満ちた設定が考えられていたのではないでしょうか。
 それを何とか、多少なりともマイルドにしたのが、完成作だったのではないでしょうか。
 例えば、本作には「超高校級のロボット」というのが登場します。
「いくら何でもロボットって何なんだ」と発売前から騒がれていたキャラなのですが、いざプレイすると、そこは割と普通に流されてしまいます。もちろん、彼がロボットであった必然性はドラマの中に充分にあるのですが、それにしても随分あっさりと流すなと。
 こういうのって(ぼくの感覚が古いのでしょうが、まあ、一般的には)キャラクターたちに「ロボットってどういうこと?」と充分にリアクションさせ、プレイヤーの心情を代弁させるべきなのですが、恐らくスタッフにしてみれば制作している間に慣れが生じ、そこを簡単に流してしまったのではないでしょうか。
 丁寧にリアクションさせるべきを、制作者にしてみれば慣れ親しんだことであるため、つい簡単に流す……というのはありがちな失敗です。
 ですが、それは同時に、本作が充分な時間をかけ、練り込まれた作品であることも意味しています。
 更に言えば、練り込むうちに、本作は設定が二転三転したのではないでしょうか。
 上に書いた冒頭に登場する地味なキャラクターたちのシーンでは、このロボットは「恐らく生身では」と想像される外見で登場します。
 企画当初は、この「ロボット」という設定自体が「ウソ」だったのではないでしょうか。
 他にも本作には「悪の組織の総統」「宇宙飛行士」「魔法使い」といった「いくら何でもウソだろ」と言いたくなる超高校級が登場します。
 宇宙飛行士は「書類を偽造して応募したら、たまたま選考委員の目にとまり、補欠合格した」との設定が語られ、魔法使いは実質的にはマジシャンであるのをそのように自称している。
 また「自分の流派は自分と師匠が何となく考えたものだ」などと言っている合気道家もいます。
 更にはカルト的「教祖」、「降霊術士」としての一面を持つキャラも登場し、これらもまた「インチキ」と親和性が高い。しかし前者はほとんど正体について語られないまま退場してしまいます。これは恐らく後半で言及されるカルトと、何か結びつく設定が考えられていたのではないでしょうか。
 また、当初、「保育士」を名乗っており、実は「暗殺者」……というキャラも登場しましたが、これはむしろ「暗殺者」こそが厨二的妄想、というオチが、いかにもつきそうです。
 つまり、(ネットでも発売前、噂されていたのですが)今回の超高校級たちの才能は「ウソ」というのが、当初の設定だったのではないでしょうか。
『ダンガンロンパ』はフィクションである。
 だから、彼ら自身も実はごく平凡な高校生たちで、厨二的な自分設定を自ら考え、体感型のロールプレイングゲームを楽しんでいた……当初の本作のオチは、そんなものであったと想像できます。
 それが長時間かけて練り込むうち、或いは当初の設定がNGとなり、完成版のような展開に改められたのではないでしょうか。
 オーディション風景のキャラたちの言動はその名残であり、まことのキャラもまた、本来は「主人公の正体」といった設定ではなかったか。そうなれば「まこと」という、(つまり苗木誠と敢えて同じ)悪意に満ちたネーミングの理由も、明らかになります。
 例のキャラの口癖が「地味に」であるのもまた、「本来の、コスプレする前の、地味キャラである主人公たち」に対する強烈な悪意であると言えそうです。
 そう、本来の『ニューダンガンロンパV3』はそんな風に、「凡人を嘲笑」して終わる物語だったのです。
 キャラクターたちが「フィクションのキャラにされる前の自分」に対して全く無頓着である理由もまた、「本来予定されていた設定をごっそりオミットして空白が生じたため」であったと考えることで、一応の辻褄があうのです。
 もっとも、本来の苗木誠も最初は「何の才能もない平凡な高校生」でした。これは「超高校級」という設定の世界でありながら、主人公はプレイヤーが感情移入しやすい人物でなければならないからでした。
 また日向創もそれを推し進めたかのような、「予備科生」の設定が与えられていました。
「全員が才能など持たない高校生」というオチはむしろ、今までの作劇から演繹すれば整合性があるはずです。
「暗殺者」だの「総統」だの「魔法使い」だのは厨二的な肩書きですが、いわゆる厨二キャラは、それそこ田中がそうであったように、「フィクショナルなキャラでも貫ければカッコいい」というテーマにつながることが多い。それと同様に本作のキャラたちも「仮にぼくたちがフィクションの存在でも感じた胸の痛みは本物だ」と主張したのですから、そのように持って行くことは可能だったはずです。
「ぼくたちは超高校級ではない、凡人だ。でも、宇宙飛行士になりたい、探偵になりたいという気持ちは本物だ」との精神論で巨悪を打ち破る展開は、ベタとは言え共感を呼びやすいものでしょう。
 そこを敢えてしなかった制作者たちの心理は、本作の「ギフテッド制度」という設定が象徴している気がします。既に「ギフテッド」の側に、つまり成功者になってしまった彼らの奢りは、「プレイヤーと同じ目線で作品世界を楽しむ」ことを許さなかった。
 それが、本作がこんな結末を迎えたことの理由だったのではないでしょうか。




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Author:雛子一
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管理人の「雛子一」です。
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